セメント・コンクリート論文集
Online ISSN : 2187-3313
Print ISSN : 0916-3182
ISSN-L : 0916-3182
コンクリートの物性
CPCボックスカルバートの解析方法の一提案
栖原 健太郎辻 幸和吉野 亮悦芦田 公伸
著者情報
ジャーナル フリー

2010 年 64 巻 1 号 p. 316-322

詳細
抄録

膨張コンクリートを用いたCPC(Chemically pre-stressed concrete)部材の優れた力学性状については、多くの報告がなされているが、構造体としての評価事例は少ない。本稿では、仕事量一定則の概念を考慮した積層モデルによる断面解析とマトリクス構造解析とを組み合わせた評価方法を提案し、曲げモーメントと軸方向力およびせん断力とが作用するボックスカルバートを対象とした載荷実験の結果と対比して、その適用について検討した。その結果、仕事量一定則の概念によりケミカルプレストレスおよびケミカルプレストレインを評価し、これを積層モデルに考慮することで、CPCボックスカルバートの頂版、底版および側壁に作用する断面応力度を適切に評価でき、設計に採り入れられることを明らかにした。

著者関連情報
© 一般社団法人セメント協会
前の記事 次の記事
feedback
Top