本研究では、水セメント比50%、35%および30%のコンクリートを対象に、収縮低減剤を使用したコンクリートの収縮特性および耐凍害性を検討した。その結果、収縮低減剤を用いれば、コンクリートの自己収縮と乾燥収縮は低減されることが判った。また、収縮低減剤を用いた場合、水セメント比50%および35%の場合では、コンクリートの耐凍害性が低下したが、水セメント比30%では耐凍害性を確保できた。水セメント比35%で耐凍害性を確保できなかったのは、気泡間隔係数が大きく、細孔構造が比較的粗大であったためと考えられた。一方、水セメント比30%の場合は、細孔構造が緻密であったことが耐凍害性確保につながったと推察された。