セメント・コンクリート論文集
Online ISSN : 2187-3313
Print ISSN : 0916-3182
ISSN-L : 0916-3182
耐久性
凍結防止剤によるスケーリング劣化の抑制に関する一検討
柴田 要小林 哲夫松本 公一新田 裕之
著者情報
ジャーナル フリー

2010 年 64 巻 1 号 p. 435-441

詳細
抄録

凍結防止剤の使用より生じるコンクリートのスケーリングは、道路本体および付帯構造物において、かぶりコンクリートの断面の減少をもたらし、耐久性、美観のみならず耐力上の問題も引き起こしかねない。しかし、その有効な対策が確立されていないのが現状である。そこで本研究では、ASTM C 672に準拠し、普通コンクリートおよび高流動コンクリートを用い、各種配合条件を変化させた場合におけるコンクリートのスケーリング劣化の抑制について検討を行った。その結果、本研究の範囲内においては、スケーリングの抑制には、空気量を6~8%と高めにすることが極めて有効であること、前述の条件に加えて粗骨材の最大寸法を小さくすること、および振動締固めを行わない高流動コンクリートとすることによってスケーリング量が、さらに低減可能であることが確認された。

著者関連情報
© 一般社団法人セメント協会
前の記事 次の記事
feedback
Top