抄録
サーモグラフィ法からコンクリートの内部診断を行う場合には、太陽光を利用したパッシブ法が効率的である。しかし、期待するコンクリートの表面温度は気象条件や内部欠陥の状態により大きく変動することになり、診断を誤らないためには気象条件が及ぼす診断時刻などの適切な判断が要求される。そこで、本研究では降雨後のコンクリート表面の水分状態が健全部コンクリート及び欠陥部の温度上昇にどのような影響を及ぼすのかを実験的及び熱伝導解析により検討した。その結果、例えコンクリート表面に滞水が見られても、南中時刻までに表面が乾燥すれば急激な温度上昇がおこり、表層部の水分が蓄熱量を高め診断に有効に働くことが明らかになった。