抄録
本研究では、分子構造の異なる2種類の高分子系分散剤の高炉スラグ高含有セメントへの吸着、分散作用について検討を加えた。その結果、分散剤の官能基の量で高炉スラグ、OPCへの吸着傾向が変化することが判明した。官能基が多い場合、分散剤は高炉スラグ高含有セメント中の高炉スラグ、OPCの両方に吸着し分散させてセメントペースト全体の流動性を確保するので、添加効率が高い。官能基が少ない分散剤はOPCへの吸着は少なく、高炉スラグに吸着し分散させてペースト全体の流動性を確保する。後者の分散剤でも高炉スラグ高含有系では添加率を増加させれば流動性を確保できる。分散剤液相残存濃度が高いため流動性の経時保持に有利に働く可能性がある。