分子量を変化させた分散剤を用い、低水粉体比におけるLHC-溶融シリカ系ペーストの流動性について検討した。W/P=0.32、0.24ではいずれの分散剤においても分散剤が粒子表面に吸着し粒子が分散することで見かけ粘度が減少し、流動性が向上するものと考えられた。一方、W/P=0.16のような低水粉体比のペーストにおいては吸着している分散剤の粒子分散効果のみでは流動性が向上している理由を説明できず、残存高分子が粘度の低下に影響を与えることが推察された。また、粉体表面と液相に十分な量の分散剤を添加した際にも、分子量の減少に伴い見かけ粘度が低下することから、分散剤の構造により異なる液相残存高分子の形態の更なる検討が必要であると考えられる。