本研究では高炉スラグ-Na2CO3系の反応機構と固化について検討を加え、アルカリ刺激剤としてNa2CO3でも固化できることを明らかとした。アルカリ刺激剤にNa2CO3を用いると、発熱反応が緩やかになる期間が存在して、その後に大きな発熱反応が確認された。これはゲイリュサイトの生成と関連するものと推定された。フライアッシュで高炉スラグを置換する場合、1週間で固化するためには、フライアッシュの置換率は15%が限界であった。高炉スラグをフライアッシュで置換すると反応は遅延した。遅延の原因はゲイリュサイトの生成と、生成したC-S-HのCa/Siが下がることに原因があると推定された。