セメント・コンクリート論文集
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セメント化学
分子構造の異なるポリカルボン酸系分散剤を添加したセメントペーストの流動性に及ぼす硫酸イオンとフッ化物イオンの影響
松澤 一輝新 大軌宮内 雅浩坂井 悦郎
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2013 年 67 巻 1 号 p. 59-64

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抄録

分子構造が異なるポリカルボン酸系分散剤を添加したセメントペーストの流動性に及ぼす硫酸イオンとフッ化物イオンの影響について検討を加えた。K2SO4またはKFを添加すると、ペーストの見かけ粘度と分散剤吸着量は増大した。K2SO4を添加した際は、グラフト鎖長が長い分散剤より短い分散剤で見かけ粘度が小さい値を示した。一方、KFを添加した際は、グラフト鎖長が短い分散剤より長い分散剤で見かけ粘度が小さく、著者らがこれまでに明らかにしているCaCO3ペーストでの挙動とは異なる傾向を示した。K2SO4またはKFを添加した際は、いずれもグラフト鎖が長い分散剤より短い分散剤で吸着量が大きい値を示した。

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