抄録
無機顔料混入により着色したコンクリートの建築壁材への利用に資するため、顔料混入セメント系材料の各種基礎物性について実験的検討を行った。その結果として、①着色効果が最大となる顔料混入率が存在する可能性が認められること、②顔料混入により、モルタルの色彩はL*a*b*色空間を直線的に変化すること、③顔料混入がモルタルの力学的特性に及ぼす影響は小さいこと、④顔料混入セメントペーストの色彩は、内部よりも表面で高明度となり、その傾向は6か月間の屋外暴露を経ても殆ど変化しないこと、⑤適切な顔料の使用が鉄筋コンクリート造建築物の屋内温熱環境を制御する上で有効となり得ること、等の知見が得られた。