セメント・コンクリート論文集
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セメント硬化体・モルタルの物性
高炉スラグ-OPC系結合材を用いたNa2CO3水溶液の固化
門田 浩史新 大軌堀口 賢一坂井 悦郎
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2014 年 68 巻 1 号 p. 246-251

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抄録

本研究では高炉スラグ-OPC-Na2CO3系の反応機構と固化について検討を加え、アルカリ刺激剤としてNa2CO3でも固化できることを明らかとした。凝結時間を早めるためには高炉スラグの一部を普通ポルトランドセメント(以下OPCとする)に置換することで改善することが分かった。凝結時間を早めるためにはOPC置換率は10%以上が望ましい。OPC置換率が増加するに従い強度が低下することが分かった。1週間で10MPaの強度を必要とする場合OPCの置換率は15%が限界であった。両方の条件を満たすにはOPC置換率は10~15%が望ましい。またOPCを置換するにつれモノカーボネートの生成量が増加していることが分かった。強度の低下はモノカーボネートの生成が増加したことによると推定された。

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