セメント・コンクリート論文集
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セメント硬化体中の塩化物イオンの拡散におけるアルカリイオン濃度とC-A-S-Hの影響
上仲 壮合田 義斎藤 聖也名和 豊春
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2014 年 68 巻 1 号 p. 367-374

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抄録
塩化物イオン拡散メカニズムの解明はセメント内塩分浸透抑制を行う上で重要である。しかしながら、塩化物イオンの拡散過程において細孔中のアルカリイオンによって形成したC-A-S-Hが与える影響について定量的な結論は得られていない。そこでC-S-HおよびC-A-S-Hの2つの吸着サイトを考慮した塩化物イオン拡散モデルを構築し、塩化物イオンの拡散実験との検証を行った。しかし、アルカリイオン濃度が増加した試料での拡散予測結果では実験結果と乖離を生じた。そこで、C-A-S-Hの構造変化が原因であると推定し、C-A-S-Hの増加に伴う構造の変化を考慮した屈曲度をモデルに組み込み、モデルの構築を行った。
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© 一般社団法人セメント協会
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