抄録
本研究ではC3A-Gypsum系の水和反応が相平衡反応と表面錯体反応で起こっていると考え、地球科学コードPHREEQCを用いて水和物生成モデルの構築を行った。さらに、AFm相中のMonosulfateとC-A-Hの固溶体の存在、C3A粒子表面のゲル状のC-A-Hの生成と、その拡散二重層による影響を考慮し、モデルの更なる高度化を試みた。その結果、水粉体比2.0のC3A-Gypsum系では相平衡反応のみによって反応が進行していることが示唆された。水粉体比0.6のC3A-Gypsum系の反応初期では相平衡反応と表面錯体反応が起こっていることが、また反応後期では従来から提案されていたEttringiteと未水和C3Aの反応によるAFm相の生成だけでなく、C3A表面のゲル状のC-A-Hが溶解しEttringiteと反応することで、AFm相が生成していることが示唆された。