セメント・コンクリート論文集
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セメント化学
遅延剤を添加したセメントペーストの水和反応に及ぼすフッ化物イオンの影響
松澤 一輝宮内 雅浩坂井 悦郎
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2016 年 70 巻 1 号 p. 9-15

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抄録

遅延剤とKFを添加したOPCペーストの水和発熱量、粉体比表面積、遅延剤吸着量を測定し、遅延剤の効果に対するフッ化物の影響を検討した。KF添加でスクロースの遅延効果は低減したが、グルコン酸ナトリウム、デキストリン、K3PO4の遅延効果は増大した。KF添加で粉体比表面積と有機系遅延剤吸着量が増大した事から、微粒子状の物質が生成し、微粒子に遅延剤が吸着したと推察される。KF添加に伴うスクロースの遅延効果低減は、微粒子状物質への特異吸着に伴いセメント粒子への吸着量が減少した事によると推察される。他の3種の遅延剤は特異吸着では説明できず、遅延剤の効果とKF自体が持つ遅延効果の相乗作用を考慮する必要があると推察される。

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