2017 年 71 巻 1 号 p. 40-47
C3A-Gypsum-Portlandite系の水和反応について、XRD/Rietveld解析や27Al MAS NMR測定による固相分析、及びICP-AESやイオンクロマトグラフによる液相分析を行い、C3Aの水和反応に及ぼすPortlanditeの影響を考察した。その結果、Portlandite添加量を増加することで、水和初期に生成する非晶質のC4AH13量が増加、またその生成相が粒子表面に引きつけられる形で縮小するため、C3A粒子表面に析出するC4AH13薄膜が緻密化し、薄膜形成以降のC3A水和反応を遅延させている可能性が示唆された。また、水和生成物量及び液相中イオン濃度を対象に相平衡モデルを用いて水和反応予測を行った。その際、C3A粒子近傍におけるC4AH13の不均一核生成及びCaイオン過飽和状態の影響を考慮することで、実測値と予測値の良い一致を得た。