2020 年 74 巻 1 号 p. 125-130
本研究ではフレッシュコンクリートのハンドリングを簡易的かつ定量的に評価可能な方法の確立を目的に、その基礎的な検討としてモルタルを対象としたプロクター貫入抵抗値(以下 貫入抵抗値)の適用可能性を検討した。実験では、貫入抵抗値とベーンせん断試験による方法との比較やセメント種類および細骨材産地等が貫入抵抗値に及ぼす影響を検討した。その結果、貫入抵抗値とベーンせん断試験から得られた最大せん断応力との間には高い相関性を有し、貫入抵抗値がハンドリングの評価方法として適用できる可能性が示唆された。さらに、貫入抵抗値は異なるセメントおよび細骨材を用いたモルタルのハンドリングの違いを評価できることを示した。