2020 年 74 巻 1 号 p. 67-73
本研究はセメント硬化体に生成する水和物が物質移動抵抗性に及ぼす影響を評価することを目的として、セメントペースト硬化体の相組成および拡散試験のデータを用いて重回帰分析を行った。その結果、酸素および塩化物イオンの拡散では水酸化カルシウム(CH)、モノサルフェート(AFm)、ハイドロガーネット(C3AH6)が拡散係数を大きくし、ケイ酸カルシウム水和物(C-S-H)およびカルシウムアルミネート系水和物(C4AH13)が拡散係数を小さくすることが明らかとなった。また、モルタル供試体における水分の拡散ではCHが拡散係数を大きくし、AFm、C3AH6、C-S-H、C4AH13が拡散係数を小さくすることが分かった。