高温環境下において、CO2ガスがC-S-Hの化学的変化に及ぼす影響を検討し、火害によるコンクリートの炭酸化メカニズムを考察した。合成C-S-Hを加熱した結果、CO2およびN2雰囲気の違いや、C-S-HのCa/Siモル比の違いによる化学的変化に相違点は無かった。高温のCO2雰囲気において、合成C-S-Hに構造変化を伴う劇的な炭酸化は生じなかった。セメント硬化体をCO2雰囲気で加熱した結果、CaCO3生成量は600℃で最大となり、加熱前のCa(OH)2量から算出されるCaCO3量とほぼ一致した。高温炭酸化によるCO2固定量の最大値は、初期のCa(OH)2量にほぼ依存する結果となった。