2022 年 76 巻 1 号 p. 36-44
セメント構造物内に固定される二酸化炭素量を正確に評価するため、炭酸化反応への理解が必要である。本研究では、大気二酸化炭素濃度でのセメント硬化体表面の炭酸化反応を、湿度を変数として赤外分光法(FTIR)を用いて調査した。得られたピーク強度を積分することで半定量的に各成分の経時変化を分析し、粉体表面での炭酸カルシウムの生成速度および水酸化カルシウムの分解速度を指数関数で近似することができた。また、C-S-Hゲルの脱灰及びシリケートの重合反応をピーク波数のシフトから見てとることができた。加えて、生成する炭酸カルシウムの析出相の湿度依存性も明らかにした。