セメント・コンクリート論文集
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セメント化学
ラマン分光法を用いた異なるCO2濃度下における湿潤環境でのセメントペーストの炭酸化反応の研究
伊神 竜生後藤 壮丸山 一平
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2022 年 76 巻 1 号 p. 45-52

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抄録

本研究は、セメント硬化体の炭酸化反応が最も進行する湿潤環境(95%RH)において、CO2濃度1%と大気濃度(約0.04%)でセメント硬化体を炭酸化させ、ラマン分光法を用いて炭酸化反応の進行の違いについて分析を行った。各セメント水和物の反応速度について、一次反応を仮定した反応速度定数を算出した。その結果、C-S-Hの炭酸化速度は、炭酸化過程のごく初期においてCO2濃度1%の炭酸化の方で大きくなった。一方、水酸化カルシウムとエトリンガイトの炭酸化速度は大気濃度の炭酸化の方で大きくなった。また、CO2濃度の違いによりセメント硬化体の細孔溶液のpHが変化し、pHの高い大気濃度下の炭酸化で、エトリンガイトからのバテライトの析出が顕著であった。

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© 一般社団法人セメント協会
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