東海北陸理学療法学術大会誌
第25回東海北陸理学療法学術大会
セッションID: S-7
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糖尿病教育入院における生活背景を考慮した運動指導の試み
-運動調査票を用いた検討-
*中澤 正樹松川 千賀子真方 淳一櫻木 聡後藤 忍石山 雅美
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抄録
【はじめに】  当院では糖尿病患者に対して2週間の糖尿病教育入院を実施している。その中で理学療法士は運動療法の指導を担当しているが、患者の生活様式は多様であり指導した運動を継続させるには個々の生活背景を考慮した支援が重要となる。今回教育入院患者に対して入院時、退院時に運動調査票を実施し、生活背景および運動制限要因を患者自身が振り返り、退院後の運動を具体的に考える動機付けとなったため報告する。 【方法】  対象は当院に教育入院され医師より運動許可が得られた2型糖尿病患者12名(男性9名,女性3名,平均年齢59.2±8.8歳,BMI24.3±4.5,HbA1c11.3±3.2%)とした。方法は入院時、退院時に運動調査票(5段階の選択形式,記述式)を配布した。入院時は8項目(1運動の好き嫌い,2運動習慣,3種類,4頻度,5継続時間,6運動制限要因,7職業,8通勤手段)および1日の生活状況を具体的に記入し、退院時は7項目(1指導の満足度,2配布資料,3運動記録表,4入院中の運動内容,5生活背景確認の有用性,6運動継続,7退院後の運動内容)とした。 【結果および考察】  運動の好き嫌いに関して「好き」「どちらでもない」が多くを占め、運動は半数以上が実行していた。継続時間にばらつきがあり運動効果を高めるため30~60分の継続を推奨した。運動記録票に関して「グラフ化すると傾向が分かる」「記入が面倒」との意見があり、運動記録票は動機付けには有用だが内容の簡略化も提案された。生活背景からは「朝食前の運動は間違っていた」「日常生活で工夫すれば運動時間が作れることに気付いた」「家事も運動とみなせることが分かった」等の感想があった。運動継続に関して多くの患者が「継続したい」と回答し「忙しい生活でも工夫して運動時間を作りたい」など行動変化がみられた。しかし「仕事後の疲れ」「運動が嫌い」「関節痛」等様々な制限要因があり、今後は如何にこれらを考慮しながら長期的継続に繋げられるかが課題である。
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© 2009 東海北陸理学療法学術大会
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