本研究では、ローマンコンクリートや粘土を用いたセメント系材料中に生成し、強度や耐久性に大きく寄与するとされているストラトリンガイトの構造変化の評価を目的とした。具体的には加熱前後のストラトリンガイトの原子の結合状態やAl配位数の変化および脱水挙動を分析し検討を行った。その結果、XRDおよびFT-IRから、150℃の加熱によってmain layerは結合が切断された一方で、interlayerは結合が残存していることが示された。また、ダイナミックTGの結果からストラトリンガイトは脱水が3段階で進行し、構造内の水分子が脱離した後、main layerの水酸基、interlayerの水酸基の順に脱離することが示された。