マルチスペクトルカメラ搭載ドローンで撮影した茶園空撮画像から,収量を推定することを目指し,一番茶生育時期にほ場や撮影日などが異なる7つの調査を設定し,空撮と収量調査を行った。空撮データから植生指数NDVIを算出し,一番茶収量との相関関係を解析したところ,寄与率R2は0.61~0.97であり,高い相関関係が認められた。一方,他の植生指数であるGNDVIと収量との関係は寄与率R2が0.002~0.91と相関が認められないものも多かったが,NDREでは 寄与率R2が0.65~0.99で,NDVIと同程度の高い相関関係が認められた。また,NDVIとNDREは,回帰直線と実際のデータの誤差を示した平均平方二乗誤差も,40kg/10a以下であった。以上のことから,空撮により得られた植生指数により,収量を推定できる可能性が示唆されたが,調査回ごとに回帰直線は異なったことため,積算気温等の別の説明変数を加えた異なる観測条件下での補正が今後の課題である。