2022 年 2022 巻 133 号 p. 27-34
1981年に日高町,1981年,1983年,1989年と1991年に埼玉県茶業試験場 (現,埼玉県茶業研究所) の,いずれも可搬型摘採機管理茶園において,コミカンアブラムシの寄生菌について調査し,2種の昆虫疫病菌:Neozygites freseniiとZoophthora radicansの発生を認めた。N. freseniiによるコミカンアブラムシの病死虫は無翅と有翅胎生雌の幼虫と成虫であった。N. freseniiの休眠胞子を形成した病死虫が7月中旬と9月上旬以降に認められ,4月中旬から5月中旬にかけて発芽した休眠胞子を認めた。N. freseniiによるコミカンアブラムシの病死虫率は低かったが,Z. radicansはさらに低かった。