茶業研究報告
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玉露製造における粗揉機葉ざらい調整具装着の効果
大森 薫太田 勇夫坂田 寿生中村 晋一郎渡辺 敏朗
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1984 年 1984 巻 59 号 p. 45-49

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抄録

柔軟で水分の多い玉露原料は粗揉工程での揉底等への付着から攪拌乾燥に難がみられ,これが品質低下につながっている。これを防止するために,葉ざらいに葉ざらい調整具を装着して製茶品質に及ぼす影響を検討した。その結果は次のとおりであった。
(1) 葉ざらい調整具を装着すれば品質低下が防止された。特に全葉ざらいに装着した方が効果が高かった。
また,葉ざらい調整具を装着すれば,ぬれ葉原料などでは粗揉時間が短縮できた。しかし,一般原料の場合はほとんど変らなかった。
(2) 葉ざらい調整具を装着しても上乾き及び揉み不足の傾向は認められなかった。
最後に,取りまとめにあたり御指導頂いた農林水産省茶業試験場の岩浅潔博士,深津修一技官及び阿南豊正技官に深甚なる謝意を表します。

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