茶業研究報告
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ロータバケットを用いた混層耕による茶園造成時の土層改良効果
後藤 昇一
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2001 年 2001 巻 91 号 p. 20-28

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抄録

茶園造成工事の最終段階で施工される土層改良は,主として緊密化した表土の物理性を改善する重要な工程の一つである。この土層改良の方法として,今回バックホーにロータバケットを装着した混層耕法を検討しその効果を明らかにした。
ロータバケットはバケット内にロータリー式の鉄製の羽根を付け,これを油圧モーターで回転させ,バケット内の土塊をほぐしながら混層を行うものである。
(1)ロータバケットによる混層耕は,未風化の軟岩をロータの回転により砕くとともに,大型重機の走行等により緊密化した土壌をぼう軟にするなど,土壌物理性の改善効果は通常のバケットを装着したものに比べて高いと判断された。
(2)ロータバケットによる混層耕は,土壌改良のために施用する有機質資材を比較的均一に混合させることが可能である。
(3)茶園造成時におけるロータバケットによる混層耕は,通常のバケットに比べて,定植後のチャの生育が優れる傾向にあった。

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