CHEMOTHERAPY
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呼吸器感染症におけるSulbactam/Cefoperazoneの使用経験
高本 正祇北原 義也石橋 凡雄篠田 厚
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1984 年 32 巻 Supplement4 号 p. 347-354

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抄録

β-lactamase阻害剤であるSulbactamとCephem系抗生剤であるCefoperazoneとを1対1の比率で配合した, Sulbactam/Cefoperazone配合剤を呼吸器感染症25例に臨床的検討を行い, 次の成績を得た。
(1) 呼吸器感染症5例の臨床成績は著効19例, 有効5例, 無効1例で, 有効率は96%であった。
(2) 患者から検出できた10菌株の薬剤感受性及びβ-lactamase産生能を検討した結果, 今回の分離株ではβ-lactamase産生菌がわずか2株と少なかった為, Cefoperazone単剤のMICとSulbactam/Cefoperazone配合斉唾のMICとの間には大きな差が認められなかった。
(3) 副作用は1例に見ら礼本剤投与14日目より発熱をみたが投与中止により解熱した。
(4) 臨床検査値の異常は, 発熱をみた症例に好酸球の増多を認めた以外は, 特にみられなかった。

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