CHEMOTHERAPY
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Cefoperazoneの尿路性器組織内濃度に関する検討
鎌田 日出男下村 隆之姫井 成
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1986 年 34 巻 6 号 p. 530-535

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抄録

Cefoperazone 1.0gを点滴静注投与し, 血清および尿路性器組織内濃度を測定し以下の結果を得た。
1) 血清濃度は90分値55.3±20.0μg/mlで, 以後漸減し150分値32.3±15.5μg/mlであった。
2) 腎組織濃度は6検体で検討した。CPZ投与120分から240分後に組織採取し測定したが, 腎組織内濃度は2.4~142.1μg/gで平均37.7μg/gであった。
3) 前立腺肥大症組織内濃度はCPZ投与60分から180分後で4.9~23.9μg/g, 精巣組織内濃度は12.8~30.0μg/g, 尿道小阜組織内濃度は0.9~39.8μg/gであった。
CPZの尿路性器組織への移行は良好で, その強い抗菌力と相まって尿路性器感染症の治療に有用性の高い薬剤であると思われた。

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