CHEMOTHERAPY
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ラット肺炎球菌性髄膜炎モデルの作製
春日 修谷 佳都芝田 和夫石井 信男奥野 哲佐久間 由光前澤 功岩崎 仁山口 東太郎
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1988 年 36 巻 2 号 p. 97-102

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抄録

ラットの大槽内へStreptococcus pneumoniae type IIIを1×105 CFU/ラット接種することにより, 化膿性髄膜炎モデルを作製した。ラットは細菌接種2日後より死亡し, 5日後までに全例死亡した。髄液中菌数は死亡直前まで血液中菌数よりも常に高い値を維持した。また, 感染髄液の血液生化学的検査では好中球の出現, 総タンパク量の増加およびグルコース量の減少が観察され, 病理組織学的検索では大脳, 小脳, 延髄および脊髄のクモ膜下腔に好中球を主体とする炎症性細胞浸潤が観察された。よって, 本モデルは致死性の肺炎球菌性髄膜炎モデルとみなされた。

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© 社団法人日本化学療法学会
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