CHEMOTHERAPY
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新ピリドンカルボン酸系抗菌剤T-3262の血清蛋白結合に関する研究
保田 隆渡辺 泰雄林 敏雄北山 理恵子
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キーワード: T-3262, 血清蛋白結合
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1988 年 36 巻 Supplement9-Base 号 p. 143-148

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抄録

T-3262の血清蛋白結合に関する検討を行い, 以下の結果を得た。
T-3262のヒト血清蛋白結合率は1~10μg/mlでは35.8~39.9%であり, その結合は可逆的であった。
pH7.0, 7.4および8.0におけるT-3262 (2μg/ml) のヒト血清との結合率は, それぞれ15.5, 37.4および71.5%であり, pHの上昇に伴って上昇した。また本剤の結合率は血清蛋白濃度の増加に伴っても上昇した。
ラット, ウサギおよびヒトにT-3262を経口投与した時のin vivo結合率は, それぞれ56.1, 45.7および40.5%でありin vitro結合率と近似していた。

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© 社団法人日本化学療法学会
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