新しい注射用セフェム系抗生物質cefluprenamを呼吸器感染症11例に使用し, その有効性および安全性を検討した。対象疾患は細菌性肺炎10例, 細菌性肺炎と胸膜炎の合併例1例であった。使用量は1回0.5ないし1gを1日2回点滴静注し, 使用期間は4~17日間であった。臨床効果は著効4例, 有効6例, 無効1例で有効率は90.9%であった。細菌学的効果は消失3例, 菌交代1例であった。副作用は皮疹が1例に認められ, 臨床検査値の異常としてはGOT・GPT・LDHの上昇が1例に, 好酸球の増多が1例に認められた。