1995 年 43 巻 Supplement4 号 p. 380-382
新しい注射用セフェム系抗生物質cefluprenamの, 外科的感染症に対する有効性および安全性を検討した。対象は腹部外科手術後の創感染3例, 横隔膜下膿瘍1例で, 本剤の0.5~1gを1日2回点滴静注した。臨床効果は, 4~8日間の投与で, 創感染の3例にはいずれも有効, 横隔膜下膿瘍の1例には著効であった。副作用は認められなかったが, 1例でALP, γ-GTP, LAP値の軽度上昇が観察された。以上によりcefluprenamは外科的感染症に対し有用な薬剤であると考えられた。