日本化学療法学会雑誌
Online ISSN : 1884-5886
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産婦人科領域感染症に対するcefluprenamの臨床的評価
瀧澤 憲網野 幸子中山 摂子井口 登美子武田 佳彦
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キーワード: 産婦人科感染症
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1995 年 43 巻 Supplement4 号 p. 406-408

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抄録

骨盤腹膜炎を伴う子宮付属器炎2例, 子宮付属器炎2例の計4例にcefluprenam (CFLP) 1gを生理食塩液100ccに溶解し20~30分かけて, 朝夕2回点滴静注した。年令は27~34歳, 投与量は6~10g, 投与期間3~5日であった。臨床分離菌は, Chlamydia trachomatis 1例, Streptococcus epidermidis 1例, α-Streptococcus 1例およびCoagulase negative Staphylococcus 2例であった。C.trachomatisは, 消失し, 他の菌については投与後に検体採取し得なかった。4例とも臨床的に有効であった。随伴症状は頭痛1例, 下痢1例を認めたが, 本剤と直接関係ないものと判断した。臨床検査値の異常は認められなかった。産婦人科領域感染症に対して本剤は有用な薬剤と考えられた。

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