1995 年 43 巻 Supplement4 号 p. 430-433
新しい注射用セフェム系抗生物質cefluprenam (CFLP) について, 産婦人科領域感染症に対する臨床的検討を行った。産婦人科領域感染症患者11例にCFLPを使用し以下の成績を得た。
1) 臨床効果は, 11例中5例著効, 5例有効および1例除外で10例すべて有効以上であった。
2) 細菌学的効果は, 10例中8例より菌が分離され7例消失, 1例減少であった。
3) 安全性については, 1例に下痢が発現したが, 処置にて本剤の投与は継続可能であった。臨床検査値異常は認められなかった。
以上の成績より, 本剤は産婦人科領域感染症に対し, 有用性の高い薬剤であると考えられた。