2002 年 50 巻 1 号 p. 47-53
日本と英国を中心とするヨーロッパ各国の感染症研究者および抗菌薬開発担当者を対象とした情報交換と親睦の場として, 去る6月7日~9日にかけて英国のEdinburghで第1回日英合同化学療法会議が開催された。本会議の今後の発展に資するべく, 本稿ではそのあらましをレポートする。議題として取り上げられたのは慢性呼吸器疾患, なかでもびまん性汎細気管支炎, 慢性気管支炎, 気管支拡張症, 肺炎, 結核などで, その疫学, 薬剤耐性, 臨床試験の現状, ガイドラインの諸相をめぐって最新の知見の報告がなされ, 活発な議論が展開された。誌面の都合上, 各演題の内容報告は簡潔なものとならざるをえなかったが, 本会議の全貌の一端でも伝えられることができれば幸いである。