抄録
OxacillinのMIC値が1, 2, 4, 8μg/mLを示すborderline oxacillin-resistant Staphylococcus aureus (BORSA) 79株について, NCCLS (現CLSI) M100-S14 (2004年) に新たに追加されたcefoxitin diskを用いたoxacillinスクリーニング法 (cefoxitinテスト) を含む各種方法にてmethicillin-resistantStaphylococcus aureus (MRSA) の判定を実施した。その結果, mecA保有とoxacillinのMICが一致しない例が認められ, oxacillin感受性と判定された1μg/mLの30株では1株, 2μg/mLの30株では5株がmecA (+) であった。一方oxacillin耐性である4, 8μg/mLではmecA (-) 株は認めなかった。同様にoxacillin感受性株にpenicillin-binding protein2'(PBP2') 産生株が認められたが, 耐性株に非産生株は認められなかった。54株のmecA (-) 株に12株のPBP2'産生株が存在し, このうち7株は反応が弱く, 弱陽性と判定した。しかしこれら12株はoxacillin感受性, cefoxitinテストともに感受性を示すことからPBP2'の結果は非特異的反応によるものと推察された。Cefoxitinテストによる成績ではoxacillin感受性株60株中53株がcefoxitinにおいても感受性を示したが, 7株が耐性を示し阻止円径は判定境界付近の値であった。Oxacillin耐性株19株のうち1株がcefoxitinテストで感受性であったが.その他はすべて耐性となった。Cefoxitinテストのエラー頻度はvery major error: 1.3%, major error: 8.9%であり良好な結果であったが, BORSAの場合は判定境界付近の阻止円径を示すことがあり。他の方法での追加確認が必要であると考えられた。