抄録
3草種の暖地型マメ科牧草(クーパー,サイラトロおよびファジービーン)を用い,1番草の開花前後における成分組成,in vitro乾物消化率およびメンヨウ第一胃内分解性に及ぼす蒸気加熱処理(1.2kg/cm2,20分間)の影響を調べた.供試草の粗タンパク質(CP)含量は14.7~19.5%の範囲にあり,処理により低下する傾向を示したが,有意な差は認められなかった.中性デタージェント繊維(NDF)およびヘミセルロース含量は,開花前のファジービーンでもっとも高かったが,処理によりいずれも低下した.酸性デタージェント繊維(ADF)および酸性デタージェントリグニン含量は1番草の開花前後で一定しており,蒸気加熱処理により影響を受けなかった.In vitro乾物消化率は,いずれの供試草においても61.5~66.4%の範囲にあり,処理により5~7%増加した.ナイロンバッグ法によるメンヨウ第一胃内における48時間浸漬後のCP分解率はいずれも90%以上であり,処理による影響はみられなかった.NDFおよびADF分解率も処理による改善効果は認められなかった.