日本畜産学会報
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技術論文
僧帽筋シコリと評価されたホルスタイン去勢牛の第6-7肋骨間の画像解析装置を用いた形態的特徴の検討
撫 年浩高橋 奈緒子口田 圭吾石井 努木村 信熙
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2009 年 80 巻 1 号 p. 77-82

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抄録

僧帽筋シコリの発生がホルスタイン去勢肥育牛の枝肉格付,僧帽筋および胸最長筋の形態的特徴に及ぼす影響を検討した.供試牛はホルスタイン種去勢肥育牛22頭を用い,枝肉格付と枝肉左右の第6-7肋骨間の44検体の僧帽筋と胸最長筋の形状について画像解析法により測定した.僧帽筋面積はシコリ発生により大きくなった(P < 0.05).僧帽筋の線形度は小さくなったことから(P < 0.05),正常より円形の程度が増した.僧帽筋の重心はシコリ発生により正中側に位置した.僧帽筋上面の皮下脂肪面積はシコリ発生により有意に薄くなった(P < 0.05).胸最長筋の形態的特徴は,僧帽筋にシコリが発生することにより,変化することはなかった.これらの結果から,ホルスタイン去勢牛において僧帽筋にシコリが発生すると僧帽筋断面の形態的特徴が変化し,僧帽筋上面の皮下脂肪が薄くなることが示された.

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© 2009 公益社団法人 日本畜産学会
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