抄録
黒毛和種胸最長筋のCT画像を用いて最もあらい脂肪交雑割合の推移を調査した.供試牛は黒毛和種去勢牛46頭であり,27〜29ヵ月齢で屠畜された.リブロースブロック(第7〜12肋骨間)について屠畜から約1週間後にCT撮影を行い,画像解析によって最もあらい脂肪交雑割合(%)を算出した.CT画像を筋肉頭側,筋肉尾側,肋骨頭側,肋骨尾側の4つの位置に分類し,1頭のブロック肉毎にそれぞれの位置で最大の値を代表値とした.最もあらい脂肪交雑割合の位置ごとの平均は筋肉頭側,筋肉尾側,肋骨頭側,肋骨尾側でそれぞれ7.4,5.6,5.1および6.7%となり,筋肉頭側は筋肉尾側および肋骨尾側と比較して2%程度最もあらい脂肪交雑割合が高く(P < 0.05),肋骨尾側は肋骨頭側と比較して1.6%高かった(P < 0.05).また,最もあらい脂肪交雑割合の種雄牛による差はほとんど見られなかったことから,極端にあらい脂肪交雑は種雄牛に関わらず発生することが示された.