枝肉購買の際にウチモモの筋肉露出面(以下,オオモモ)の状態は重要視されている.第6〜7肋骨間横断面,サーロイン部分,オオモモにおける脂肪交雑程度の関連性およびオオモモの脂肪交雑程度とウチモモ内部全体の脂肪交雑程度の関連性を画像解析ならびにCT画像を用い調査した.材料には黒毛和種去勢牛20頭のロインブロック,ウチモモブロックを使用した.脂肪面積割合についてサーロインと第6〜7横断面ロース芯での相関係数はr=0.83と有意に高い相関を示した(P<0.01)が,オオモモとサーロインでの相関係数はr=0.46と中程度,第6〜7横断面ロース芯とオオモモでの相関係数はr=0.32と低く,有意性は認められなかった(P>0.05).脂肪面積割合のオオモモとウチモモ内部での相関係数は,ウチモモ1枚目において中程度(r=0.44)であったものの,その他の部位で相関係数は低かった.