抄録
スナネズミはてんかん症に対する実験動物として用いられている.てんかん様の発作は,愛玩動物として家庭において飼育する上では好ましくない.本研究では家庭における飼育環境を考慮し,性,週齢とヒトとの接触が発作発現に及ぼす影響について調べた.第1実験では,139頭(7から174週齢)を使用し,週齢により5群に分けた.2種の発現テスト,手の上に乗せる(手)と新規ケージに入れる(ケージ)を行い,発作開始までの潜時と症状の持続時間を記録した.両テストへの発現割合は,雌が有意に雄より高かった.刺激間の発現割合では雌雄で有意差が認められた(手>ケージ).週齢間の発現割合は若齢と最高齢群では低い傾向を示し,週齢間差が雌で認められた.第2実験では,第1実験で発現した雌雄各5個体を用い,毎日手の上に乗せた.雌雄とも数日で発作は発現しなくなったが,1週間の非接触で雌では再発現し,2ヵ月後には雌雄全個体で再発現した.