2016 年 87 巻 4 号 p. 351-359
粗飼料多給肥育が日本短角種去勢牛の飼養成績と血中GHおよびPRL濃度変化に及ぼす影響を明らかにするために,8ヵ月齢の日本短角種去勢牛を配合飼料給与条件(配合飼料区)またはコーンサイレージを主体とした粗飼料多給条件(コーンサイレージ区)下で14ヵ月間肥育した.体重は肥育開始から終了まで両試験区間で有意差は見られなかった.一方,飼料摂取量は,DM, TDNおよびCP摂取量が特定の月数または期間を通じて配合飼料区がコーンサイレージ区より有意に高い値を示した.血中GH濃度は,肥育開始時が最も高く,肥育月数が進むに従って低くなったが,両試験区間で有意差は見られなかった.また,血中PRL濃度は,両試験区とも日長が長い時期に高い値を示した.以上,日本短角種去勢牛の肥育における粗飼料多給の影響は,DM, TDNおよびCP摂取量に現れるが,体重,血中GHおよびPRL濃度の変化には影響しないことが分かった.