2016 年 87 巻 4 号 p. 345-350
本実験では脂質代謝におけるヨード高含有卵の機能性を検証するために,脂肪前駆細胞を分化誘導後にヨード高含有卵の卵黄抽出物質を添加し脂肪蓄積能に対する影響を検討した.分化誘導後の3T3-L1細胞に,ヨード高含有卵と普通卵の卵黄抽出物質(5,10,50μg/mL)を添加しさらに10日間培養した後,Oil Red-O染色量,GPDH活性と脂肪細胞分化関連遺伝子発現量を解析した.50μg/mLのヨード高含有卵の卵黄抽出物質は普通卵の卵黄抽出物質と比較して脂肪蓄積能を抑制した.また,PPAR-γ2, Adipogenin, LeptinとAdiponectinの遺伝子発現量も抑制した.一方,ヨウ化物イオン添加は脂質蓄積へは有意な影響を示さなかった.以上の結果から,ヨード高含有卵の卵黄抽出物質に含まれているヨウ化ペプチドは,脂肪細胞の分化抑制により脂肪蓄積を低減させる効果があることが明らかになった.