十勝若牛(ホルスタイン種若齢肥育牛)の官能評価における生産履歴,枝肉格付記録および画像解析形質との関連性を調査した.2,711頭の十勝若牛を用いて消費者型官能評価試験を行い,味,香り,やわらかさ,ジューシーさ,脂の味を評価した.官能評価項目6項目を従属変数,枝肉格付形質(5形質),生産履歴(4形質)および画像解析形質(9形質)を母数効果として分散分析を実施した.肉の締まり及びきめの等級が1と評価された場合,すべての官能評価項目が有意に低い値となった.ロース芯脂肪面積割合が低くなるにつれ,すべての官能評価項目において有意に低下した.iBCSの数値が高くなるにつれ合計評価点が低下する傾向が認められた.これらの形質を用いることで,十勝若牛の官能特性を枝肉の段階で予測できる可能性が示唆された.