塩漬された日本短角種去勢牛(8頭)の6筋肉間において理化学特性およびテクスチャー特性の比較を行った.塩漬は100gの筋肉サンプルに6gのNaClを添加して3日間行った.テクスチャーの測定は表面から5mmで行った.メトミオグロビン割合およびa*値の測定は表面,表面から5mm(浅部),および表面から25mm(深部)で行った.また,粗脂肪含量とドリップロスの測定を行った.半膜様筋のガム性荷重は塩漬後が有意に高かった.塩漬後の表面のa*値は外側広筋が棘下筋に比較して有意に低かった.塩漬後の浅部のa*値は腓腹筋が上腕三頭筋,棘下筋,半膜様筋,半腱様筋,および半腱様筋に比較して有意に低かった.塩漬後の深部のa*値は腓腹筋が他の筋肉に比較して有意に低く,また上腕三頭筋,外側広筋,半膜様筋,および半腱様筋が棘下筋に比較して有意に低かった.ドリップロスは棘下筋および腓腹筋が外側広筋,半膜様筋,および半腱様筋に比較して有意に低かった.