成熟期が異なるイワテヤマナシの果汁への浸漬が牛肉の硬さに及ぼす影響について検討を行った.日本短角種去勢牛(n=5)から調製した筋肉サンプルを3品種のイワテヤマナシ(i1302:早生,i1515:中生,i0218:晩生)の果汁(果汁区),および90°Cで10分間の湯浴を行い,その後氷冷したイワテヤマナシ果汁(加熱区)に,それぞれ40°Cで1時間浸漬させた後,80°Cで3分間の加熱を行い,テクスチャープロファイル分析を行った.i1515の最大荷重およびガム性荷重は果汁区が加熱区に比較して有意に低かった.凝集性には両試験区での有意な差が認められなかった.ドリップロス,クッキングロス,およびトータルロスにも試験区間での有意な差は認められなかった.本研究の結果から,イワテヤマナシ(i1515)の果汁に浸漬させることにより,保水性を低下させることなく食肉を軟化させられる可能性が示された.