日本畜産学会報
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技術報告
但馬牛における致死相当量の推定
本多 健, 大山 憲二
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2019 年 90 巻 4 号 p. 337-340

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抄録

但馬牛は古くから閉鎖育種を行っているが,これまで顕著な近交退化は報告されていない.しかし,今後,系統内交配を行うことで遺伝的多様性の維持を図る際,系統内の近交係数の増加は必至であるため,集団が抱える遺伝的荷重について何らかの情報を得ることが必要である.本研究は,但馬牛集団において生後1年以内の死亡率に対する致死相当量を推定した.加重最小二乗法によって得られたMortonらの回帰式の切片(A)および回帰係数(B)は,それぞれ0.058と0.111,最尤法から得られたAとBはそれぞれ,0.033と0.000であった.これらの値より同集団の致死相当量は接合体あたり0.222から0.338および0.000から0.066と推定された.同集団が小さな致死相当量を示した原因は2つ考えられた.1つは,有害劣性遺伝子がホモ化して淘汰を受ける機会が多かったという理由である.もう1つは,強度の選抜によって,有害遺伝子が種々の遺伝的変異とともに集団中から消失したことによると考えられた.

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© 2019 公益社団法人 日本畜産学会
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