日本畜産学会報
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一般論文(原著)
黒毛和種の肉質等級別,性別および部位別筋肉線維型と化学成分との比較
鈴木 啓一小松 智彦水野谷 航
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2021 年 92 巻 2 号 p. 181-189

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抄録

黒毛和種の肉質等級,性,ロース部位の違いと筋線維型割合,化学成分との関連を検討した.肉質等級が3,4,5の雌と去勢を2頭ずつ合計12頭のリブロース,サーロインを1kgずつ,屠畜後約2週間熟成後に凍結保存したものを用いた.I型筋肉線維とII型筋肉線維の割合,粗脂肪含量,脂肪酸,糖成分,核酸関連物質,遊離アミノ酸,ペプチドを測定した.肉質等級の増加に伴い,粗脂肪含量,脂肪酸組成のオレイン酸割合は増加し,糖成分,イノシン酸と核酸関連物質,多くのアミノ酸含量は有意に減少した.筋線維型,化学成分について有意な性間差は認められず,サーロインはリブロースよりオレイン酸,モノ不飽和脂肪酸割合が有意に多かった.I型筋線維割合は剪断力価と0.50,グルタミンと0.61の有意な相関を示した.粗脂肪含量の増加に伴いグルコース,イノシン酸と核酸関連物質,多くのアミノ酸は有意に減少することが示唆された.

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