2022 年 93 巻 1 号 p. 5-13
本研究はタイストール(TS,126,492頭),フリーストール(FS,88,851頭)および放牧主体(GZ,3,989頭)において,ホルスタイン雌牛の体型形質と在群期間(HL)の関係を調査した.データは1993から2008年の間に初産分娩した雌牛の体型審査記録から初産次の体型6形質(肢蹄得率,胸の幅,鋭角性,乳房の懸垂,乳房の深さ,前乳頭の配置)であった.各飼養形態において,体型形質におけるHLの最小二乗平均値(LSMHL)を比較した.FSとTSの肢蹄得率が高いほどLSMHLは高かったが,GZの肢蹄得率が79以下のとき,LSMHLは一定の値を示した.すべての飼養形態において,乳房が浅いときおよび乳頭が中央に位置するとき,LSMHLは高かった.FSおよびTSにおけるLSMHLは,多くの形質で近似したが,GZにおいて低い肢蹄得率でHLに大きな影響を与えない点が他と異なった.