本研究では,ニワトリにシロアリを給与して生産された鶏卵およびシロアリに人間の健康に良い機能性成分が見つかったとの仮想情報を提示した場合の鶏卵に対する消費者の喫食意思とそれに影響する個人の価値観と意識的要因を明らかにした.Webアンケート調査を実施し,998名の回答者のデータを用いて,喫食意思に影響する要因を共分散構造分析によって明らかにした.分析の結果,嫌悪感とシロアリを給与することに対する好感,および林業・地方再生に対する支持が影響したが,食料新奇性恐怖の影響は小さいことが分かった.男女間比較では,女性の方が喫食意思に与える嫌悪感および林業・地方再生に対する支持の影響が大きく,シロアリを給与することに対する好感の影響は小さくなった.また,シロアリに機能性成分が見つかった場合には,嫌悪感の影響が小さくなり,林業・地方再生に対する支持の影響が強くなることが明らかになった.