2025 年 96 巻 1 号 p. 37-43
本研究では,グルコースを添加したカッテージチーズにおける食中毒細菌の挙動を調べた.酸・レンネット法によりpHの異なるカッテージチーズを製造し,チーズにグルコースおよび食中毒細菌を接種したのち冷蔵保存し,菌数を経時的に168時間目まで測定した.食中毒細菌にはListeria monocytogenes,Staphylococcus aureus subsp. aureusおよびEscherichia coliの3種類を用いた.その結果, L. monocytogenesおよびE. coliは,いずれのpHのチーズにおいてもグルコースの添加による増殖促進効果は見られなかったがS. aureus subsp. aureus は増殖促進効果が見られた.このことから,カッテージチーズへのグルコースの添加は,食中毒細菌の種類によっては食中毒リスクが上昇する危険性があることが示唆された.